
こんにちは、メグです^^
是枝裕和監督「三度目の殺人」です。
レイトショーを観終わって、映画館を出て車に乗り込もうとした時に空を見上げたら、写真のような雲に陰った月が出ていました。
丁度そんな感じ、ぴったりの空のような観終わった後感だったのです。
なんかもやもや~とはしていますが、でも後味の悪いものではありませんでした。
ちょっと陰ってはいるが、今日の月はそこにあって、まっそれでいいのだ、みたいな感。。
そして、とても見応えがあった、そんな感じの映画でした。
感想を表現するのは難しいのですが(そんな映画)書いてみます。
「三度目の殺人」ストーリー
出展:ギャガ公式チャンネル
勝つことを第一目標に掲げる弁護士の重盛(福山雅治)は、殺人の前科がある三隅(役所広司)の弁護を渋々引き受ける。クビになった工場の社長を手にかけ、さらに死体に火を付けた容疑で起訴され犯行も自供しており、ほぼ死刑が確定しているような裁判だった。しかし、三隅と顔を合わせるうちに重盛の考えは変化していく。三隅の犯行動機への疑念を一つ一つひもとく重盛だったが……。
シネマトゥデイ (外部リンク)
福山雅治そして観る人も翻弄させる映画
(ネタバレはあるようなないような・・・です)
映画サイトのレビューを見てみると、思ったほどにはよくなく、☆も1つから5つとほんとにちらばっており、観る人によって全く違う感想・・・
自分はどっちへ転ぶんだろうと、とても楽しみにして観ましたが
まー、とにかくこの映画、暗い。。。
役所広司さん、やっぱりスゴイ。。。
でも、「いい映画」だったと思います。
真実が結局はわからなくて、もやもやしたままなのですが。。。
私は、真実を知りたいとは思わなかったのです。
それはこの映画ではどうでもいい・・・とは言い過ぎかもしれませんが、そこではないと思いました。
この映画は普段は端正でクールな福山雅治を、大物俳優の役所広司の胸を借りてどう揺さぶるか、どういじめるのかが今回のコンセプトだと是枝監督は語っていますが
映画を観ているこちらも、役所広司さん演じる殺人犯が、福山雅治演じる弁護士を翻弄していく、その弁護士の視点になり観る方も翻弄させられる。
その過程というか、それを楽しむといったら変ですが、何がほんとうなのかわからないけれど、それを観ているこちら側も考えさせられるように入り込んでしまう。
どれもが真実に思えて、また、どれもが真実じゃないように思える。
そう思わされてしまうような、後から思えば「してやられたな」っていう感じです。
何せ、予告がウマイですもんねぇ~~!
映画を観た後で予告を観ても、「こりゃ、映画観なきゃー」と思いますからね~
福山雅治、役所広司、そして広瀬すず
三人の演技力、そしてちょっと彩度が落とされたような映像や、音楽、とても良かったです。
法廷での裁判の流れ、判決の出し方、弁護士や検事、裁判官のつながり、思惑等々、
もし現実であればちょっと怖いと思う部分も描かれています。
それにしても、映画って、映画を創るってスゴイというか
やっぱり映画っていいですね。
そんなことを本当に思った深くて重厚な映画でした。
ちょっと心もとないレビューになったかとは思いますが
きっと自分の中でもこうやって書いている内容も、真実なのかわからないのかもしれません。
だって実際、確かに自分のことだってよくわからないですよね。
そんななのに、目の前の人の、本当は何が真実なのかなんて、わかるわけないですね。
結局は自分が信じるか信じないか・・・・
深く掘り下げるよりは「結局わからない」ということを楽しむのかなと
そんなことを書きながら今思いました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
「三度目の殺人」
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:福山雅治
役所広司
広瀬すず
満島真之介
市川実日子
橋爪功
斉藤由貴
吉田鋼太郎
他
音楽:ルドヴィコ・エイナウディ
配給:東宝ギャガ
公開:2017年9月9日